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2005/04/11

女性積極活用企業に入社して

私の経歴にT銀行の名前を見つけると、ある一定の年代以上の方には「あの、女性を活用することで有名な銀行ですよね」とよく言われる。今はDiversity推進ということで多くの企業が女性の力を活かそうとしているが、1980年代初頭は雇用機会均等法以前ということもあり、多くの企業では女性は男性社員のお嫁さん候補として採用されていた。女性は事務職としてしか職がなかったと思う。

四大卒の女性はお嫁さん候補としては歳を取りすぎ(22歳で!)、おまけにかわいげがないということでひどく冷遇された。そんな時に優遇されたのが短大卒。私もその誘惑に負けて当初目標としていた大学編入の道をやめ、就職した方がよさそうだなと思いそのまま卒業しまった(大きな間違いだったと思っている)。

楽チンな就職活動を経て、T銀行に入行。当時、その銀行は四大卒の女性を多く採用する数少ない大手企業、また女性活用が進んでいるということで女子大生の応募が殺到した。当然入行は狭き門。後に人事部に配属になり書類を目にしてわかったのだが、採用になった人の多くにはコネがあった。同期女性には有名大学卒がズラリ。成績が良くてお家柄も一定以上、知性派お嬢様ばかりだった。

実際の女性活用はどうだったかと言うと、確かに海外女子派遣制度があったり、役職者が多かったりとその当時としては目立っていてマスメディアにもよく取り上げられた。しかし、本当に活用していたのかと言われるとかなり疑問符がつく。

40代女性で世の中で大活躍している人に「T銀行出身」がほとんどいない。有名なのは、現在早稲田大学大学院教授の川本裕子さんくらいだ。それも、川本さんは銀行でキャリアを磨いたのではなく、数年で見切りをつけてご自身で勉強されキャリアアップされた方。

最近仕事上で多く出会う同年代の方の中にもT銀行出身者は皆無。あの頃一緒だった頭の良い仲間達はみんなどうしているかというと、専業主婦(といっても年代的にそろそろ活動開始かも?)、または主婦業の傍らプラスαの仕事、あとは合併後の銀行で中間管理職をやっている(それ以上は期待できない)か外資系金融機関勤務だ。面白いことをやっている人がいるという話はあまり聞かない。

要するに、あの銀行は外向きには華やかな制度を作っていたけれど、本気で女性の育成や活用なんか考えていなかった。銀行という組織は本当に保守的で男性以上の仕事はまずさせてもらえない。海外勤務経験者も支店でオペレーターをやらされていたし、初期の総合職も結局潰された。役職者だってオペレーション部門を取り仕切ってもらうために置いていた。

そのあたりをきちんと考えていたIBMなどの会社とは全く違っていたわけだ。もし、あの頃の同期、同年代の優秀な女性達が「女性活用」という名前に踊らされず、他企業に入っていたら・・・・きっと今世の中で大活躍している人達がもう少し多かったのではなかろうか。今考えても「デキる人だったな」と思う仲間の顔が何人も思い浮かぶ。本音を言うと、今こそ彼女たちと一緒に仕事がしたかった。ご本人達は不満は特に無いのだろうが、個人的には勿体なく思えてしまうのだ。

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